0001/08/02

私は神に会いました・・・

 

写真の人物は

「ケルン石塚」

と、呼ばれています・・・

 

知らない人は、まったく知らないでしょうが

この方こそ、私が一番尊敬する人物

プライベーターの神 ケルン石塚さんなのです!!

 

雑誌、オールドタイマーのかなり初期から登場し

技、発想、人柄、根気

すべてにおいて、日本でトップを

争える人物では?などと

私は本気で思っています。

 

車とはまったく関係ない仕事につきながら

その技術はプロ顔負けの実力の持ち主・・・

さらに、その実力は自動車関係にとどまらず

多方面にその才能を発揮し、

オールドタイマー編集者に

「天は万物を与えてしまった・・・」

と言わせるほどの、

まさに、男の中の漢なのです。

 

その才能から、オールドタイマー別冊

「ケルン石塚の世界」を発行するまでにいたり

私は、その本を読んで涙が止まりませんでした・・・

(はんぶんマジ)

この本は、歴史に残る雑誌であり

読んでいない人は2〜3冊は買っておきましょう。

 

今回、ポートメッセ名古屋まで出向き

ケルンさんに会ってきたわけですが、

ここに来たのには、もう一つ理由がありました。

 

「ケルン石塚」を一躍有名にし、

車に興味を持つ人間、すべてに衝撃を与え

「人間、やればなんだって出来る!!」

を、最高の形で具現化した幻の作品

 

「アルミ削り出しMINI用DOHCヘッド」

これを見た時、しばらくその場から

動くことが出来ませんでした・・・

まさに、芸術品。

歴史的価値さえあるのではないでしょうか・・・?

 

 

なにがすごいのか、さっぱりわからない人のために

ケルンさんの足元にも及ばない私が

説明するのも、おこがましいのですが

説明しますと、

80キロある、アルミの塊を「削って」

エンジンの上半分を作ってしまったのです。

 

これが、どれだけすごいことかと言いますと

積み木で2LDKの家を作ったりとか

スコップ一つで琵琶湖を掘ったりとか

細胞からクローン人間を作ったりとか

そういった次元の話しなのです。

 

詳しくはケルンさんの本に書かれてますので

すべて暗記するまで読みましょう。

 

 

 

何がすごいって、キャブ以外

カムからエキマニ、カムカバーまでが手作りです。

 

 

これが、カムカバーです。

実際にはもう一つあります。

この文字は、なんと「浮き掘り」されています。

文字を彫るのではなく、文字の回りを彫っているのです。

カバーひとつにまで、とんでもない労力が

かけられているのがわかります。

 

 

燃焼室側です。

これをすべて「彫った」などとは

到底信じられないような出来です。

燃焼室のUPです。

プラグ穴にかぶさるように、縦に長い

楕円形の痕があります。

なんのためかは、わかりませんでした。

バルブは4A-Gみたいですが

かなり小さかったです。

加工したんでしょうか?

燃焼室の形状は、最近のエンジンっぽいです。

B6エンジンを綺麗にして、一回り

小さくしたような感じですね。

プラグが付いてませんでしたが、なに用を

使うんでしょうか・・・?

 

INポートUPです。

ポート研磨どころじゃないですね。

ポートを自分で空けたんですから・・・

中まで見えなかったのが、心残りでした。

キャブはバイク用を使っています。

 

バルブ上回りです。

本当に、ギリギリのクリアランスです。

市販のバルブスプリングコンプレッサーが使えないため、

工具も自作しています。

 

カムのUPです。

CARBOYで、純正のカムを削り

ハイカムを作っていましたが

元ネタはこのエンジンです。

4Aのカムのおむすびだけ使い

シャフトに焼きバメしてあります。

その後、旋盤にセットして

「手」で、設定した作用角になるように

削ったそうです。

その作業を16回やるわけですから

考えただけでぞっとします。

 

エキマニです。

4気筒なのに8本あります。

苦労したいがために作ったとしか

思えません。

8>4>2の構造です。

溶接部分のUPです。

かなり苦労した様子がにじみ出ていますね・・・

しかし、これだけのパイプを

よく排気漏れもなく溶接できる物ですね・・・

こういったものを見てると、

普通のたこあしなんて、簡単に作れそうです。

 

 

これだけの大作を、わずか半年で

作ってしまっています。

普通の人なら一生物の作業じゃないでしょうか?

 

これを実際に見て、これからの生き方まで

変えられる人もいるんじゃないでしょうか?

 

私もそのひとりです・・・

 

 

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