2005/09/15

自作スピードコントローラー

 

スピードコントローラーとは、ドリルなんかの電動工具の

回転数を変えるものです。

目的は単純ですが、なぜか非常に高い工具です。

一般的なホームセンターで1〜2万ほど

通販最安値でも5000円ほどです。

 

現在作業中のヨタハチレストアで、どうしても

グラインダーでワイヤーブラシを使わなければいけない作業があり

買ってしまおうかと悩んでいたときに偶然見つけたオールドタイマーバックナンバー

なんと自作していて、キットも販売しているとか。

そこでさっそく取り寄せました。

http://akizukidenshi.com/catalog/items2.php?p=1&q="K-00098"

秋月電気のトライアック万能調光機キットです。

600〜1000えんで、容量の差により3種類あります。

今回頼んだのは40Aタイプです。

しかし、キットの内容を見ればわかるように、説明書どおりに

組み立てれば完成というようなぬるいキットではありません。

基盤製作なんて高校以来なので、練習を兼ねてラジオも作ってみました。

これがラジオの部品です。350円

電池無しでAMラジオが聞けるらしいです。

 

完成(アンテナ位置が間違いですが、あとで直してます)

初心者用のキットですので、たったこれだけの部品を

組み合わせるだけで完成です。

しかし説明書が中国語と英語だけなので、いろんなところで

苦労しています。

なおかつ非常に音が小さいので、ちゃんと完成したのか

チューニングが悪いだけなのかがいまいちわかりません。

そんなわけで、一度もラジオを聞くことなく、本当に練習のみで

終わっています。

 

もう1つ余分なものを買っています。

赤丸部分の「1Wダイオード」です。

ダイオードは一方通行にしか電気を流しません。

しかし一般家庭用AC100Vはプラスとマイナスが交互にきています。

なので、配線の途中に単純に入れるだけで、電気を半分にすることが

できるそうです。

なぜダイオードの容量が1Wで大丈夫なのかとか、こんな細いダイオードに

電流流して発熱しないのかとか疑問点はたくさんありますが、

とりあえず作ってみました。

ちなみに10個で100円です。

完成・・・のつもりが、左右ともオスコンセントで作ってしまったために

お手軽スタンガンとなってしまっています。

すぐに作り直してテストしてみましたが、ほんとに回転数が弱くなります。

グラインダー 掃除機等、消費電力の激しいものは回転数が2割ほど

落ち込む感じになり、換気扇 扇風機などの弱いものは

動かないか、実用に耐えないほど遅く動くようになります。

なるほど・・・やはり調整できるような回路が必要ですね。

 

 

ようやく本番

こんなキットです。

壊れてもいいように3セット買ってみました。

これが全部品です。

基盤も驚くほど小さいです。

最低限の電気の知識がある人と、工作能力がある人用に

作られているために、説明書はあまり親切ではありませんし

これ以外にいろいろ準備する必要があります。

 

パソコンの電源です。

今回はこれを箱として使います。

中身の配線やら放熱板やらも使いました。

あとはオス メスのコンセントも必要です。

今は100円ショップで売ってるんですよね。

 

組み立てはまあ簡単です。

非常に細かい作業になるのと、ケースは自分で設計しないといけないので

時間はかかります。

トライアック(四角い黒いパーツ)は熱を出すらしいので、

放熱板+電源の排気部分に取り付けて、万全の熱対策です。

 

ラジオの製作から初めて、ここまでで4時間ほどかかりました。

慣れればたぶん1時間かからないはずです。

 

そんなわけで試運転。

さっそくコンセントに差し込んだところ、やはりスパーク!

最初からうまくいかないのはなれっこです。

基盤の一部が吹き飛んでます。

原因はケースと基盤の接触でした。

キットを1つしか頼んでいなかったら全てを投げ出していたところですが

こんなことを見越して複数頼んであるのです。

しかし、だめもとで大胆に回路を直結して補修

幸い細かいパーツは壊れていないようで、普通に使うことが出来ました。

なかなかタフです。

 

完成

第1号なので、見た目と小ささにはこだわらずに

分解整備が楽な大きさにしました。

それでも市販品よりは小さいです。

放熱ファンもダミーで入っているので、その気になればどんな

発熱もヘッチャラです。

肝心の性能ですが、ちゃんと回転数を変えることも出来ます。

0〜100まで、自由に変えることができるのでドリルや

グラインダーには非常に便利になりました。合計1000円以下で出来ましたし。

問題点は、いつ燃え出すのか気を許すことが出来ず

常に視界に入れてしまうことです。

 

一応注意事項

今回作ったものは市販のスピードコントローラーとほぼ一緒の

物と思われます。(なぜ市販品があんなに高いのかがわかりませんが)

しかし、グラインダーやドリル ポリッシャーなどに内蔵されている

スピードコントローラーとは別物です。

(内臓タイプはどれも2万以上しますが)

今回作ったものは単純に電気をコントロールしていますが

内臓タイプは回転数をコントロールして

トルクは変えないようにしています。

なので低回転でトルクが必要な作業には、今回のコントローラーのような

タイプは不向きですし、無理に使うと発熱がすごいような気がします。

また、モーターをごく低回転にするのはモーターに

負担がかかる気がするのでやめた方がいいと思うような気がします。

(曖昧な言い方なのはいいかげんな知識でしゃべっているため)

まあ基本的には自己責任でよろしく

 

 

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