缶スプレーが塗ってある場合の対処法
缶スプレーは大変処理に困ります。
下地や素材、塗り方によって対処方法が多岐にわたりますが
基本は総剥離です。
しかし予算の関係で難しい場合もありますので、以下に要点をまとめました。
しっかり塗られている缶スプレーの条件は・・・
足付けが600番以上のペーパーでしっかりしてある。
極端な厚塗りをしていない(垂れたりしてたらダメ)
上質なラッカースプレー(水性 油性は絶対ダメ)
ある程度のつやがある
全体に塗られている(ぼかしていない)
以上の条件が当てはまった場合、
そのまま塗装できる「かも」しれません。
・・・下地がFRP ゲルコート きれいに塗られている場合・・・
運がよければそのまま塗装可能
剥離も比較的苦労しません。
水性プラサフを使用してからの塗装をお勧めします。
・・・下地がFRP ゲルコート 汚く塗られている場合・・・
汚い内容によって数種類に分かれますが、すべての
場合でそのまま塗装は出来ません。
スプレーが薄い場合
剥離をします。薄いので剥離にも苦労しないと思います。
ただ、剥離すると見えなかった傷などが出てくる場合があり
補修が必要になるかもしれません。
プラサフ クリアなどまでしっかり塗られている場合
正直どうしようもありません。
剥離も、シンナーで溶かせず、ペーパーもあたらず大変困難で
剥離時にFRP部分がかなり荒れると思います。
運に任せて、水性プラサフで固めるか
剥離 下地調整 プラサフまでのフルセットになります。
・・・しっかりした塗装面にキレイに塗られている場合・・・
シンナーで剥離できれば、下地の塗装面をきれいに出すことが出来ます。
ただ、下地の塗装が少しでも弱いと下地ごと溶けてしまい、剥離 補修 プラサフの
セットが必要になります。
なので水性プラサフをお勧めします。
しっかりした塗装面に汚く塗られている場合
薄く塗られている場合
剥離推奨。ただ下地が不安定な場合もあるので水性プラサフと
迷うところです。
厚く塗られている、剥がれてきている
こちらもどうしようもありません。
下地がFRPのとき以上に剥離 下地調整が大変になります。
水性プラサフか大補修のどちらかです
・・・鉄板に缶スプレーが塗られている場合・・・
キレイでも汚くても剥離推奨
(ただ、キレイに塗られている場合はそのまま塗装できるかもしれません)
複雑な鉄板でなければ剥離剤が使用できるため
多少厚く塗ってあっても簡単に剥離が可能で、下地が鉄板なら
下地調整も簡単です。
しかし、パテが塗ってある場合はパテもやり直す必要があります。
・・・下地が不明な場合。どのようなスプレー 下地処理がされているかわからない場合・・・
やっぱり剥離が安心です。
きれいに見える場合は水性プラサフでの補修も可能かもしれません。
大体以上になりますが、剥離補修以外はすべて運です。
もし塗装してダメだった場合でも、作業のやり直しが出来ないどころか
さらに補修が大変になります。
また剥離や補修料金はパーツや状態によって大きく変わってきます。
非常に面倒で複雑な作業になってしまいますので、気軽に
缶スプレーで面積の大きな塗装はしないようにお願いします。
おまけ
なぜ、下地が缶スプレーだと塗装できないのか?

試験的に、わざと「しわ」を出した状態の塗膜面
缶スプレーの種類にもよりますが、
基本的に剥がすことをおすすめしています。
これは、かなりの確率でトラブルが起こるためです。
缶スプレーに限らず、ラッカー系の塗料や硬化剤の配合比を
間違えた塗装、明らかにやばそうな雰囲気のする塗装など、トラブルの
おこりうる塗膜は沢山ありますが、基本的な確かめ方としては
塗膜をシンナーで拭いてみることです。
現在、一般的に使われている塗料は3種類です。
焼付け・・・新車はこれ。
速乾ウレタン・・・補修塗料はほとんどこれ
ラッカー・・・安い缶スプレーはこれ
不明・・・水性 油性など、車用でない場合もあります。
このうち問題があるのがラッカーと不明です。
ラッカーでもちゃんとしたものは問題ないのですが、
(昔は補修塗装はラッカーだった)
缶スプレー系の塗膜は弱いことが多いです。
シンナーで拭いた場合、色が剥がれるようなものは
そのまま塗装ができません。
剥がれてきたら、全部剥がすより方法がありません。
なぜ下地が缶スプレーだといけないのか。
それは、これから塗る塗料中に含まれるシンナーが
下地の塗膜に浸透し、溶かして膨らませてしまうためです。
このような理由のため、下地への攻撃性はシンナーが多いほど
強いことになります。
一般的な塗料は塗料では、
ソリッド・・・ 50〜80パーセント
メタリック パール・・・ 70〜120パーセント
このような感じです。
ちなみに、サフェーサーは
ラッカーサフェ・・・50〜100パーセント
2液型プラサフ・・・20パーセントほど
2液型ノンサンディング・・・20〜40パーセント
水性サフェーサー・・・0パーセント
と、このような感じのため
塗料より下地への攻撃性が低いことになります。